焼肉でなすを焼くと、外は香ばしく、中はとろり。肉の脂や焼肉のたれとも相性がよく、野菜なのに満足感のある一品になります。
ところが、切り方を少し間違えるだけで「火が通る前に焦げた」「水っぽくなった」「網に置いたら崩れた」ということもあるんです。せっかくのなす、できればジューシーにおいしく仕上げたいですよね。
この記事では、焼肉になすを出すときの切り方から、あく抜き、水気の取り方、焼き方まで順番に紹介します。難しいコツはありません。ポイントを押さえれば、家焼肉でもとろける食感を楽しめますよ。
焼肉のなすは「厚さ」と「切る向き」が大切
基本は0.5〜1cm幅の斜め切り
焼肉用のなすは、0.5〜1cm幅の斜め切りが使いやすい形です。薄すぎると焼いている途中で水分が抜けてしんなりしすぎますし、厚すぎると表面が焦げても中心が硬いままになりやすいからです。
迷ったら、まずは1cm幅を目安にしてみてください。少し厚めなので、なすらしいジューシーさが残りやすく、肉の脂を吸わせても崩れにくい厚さです。早く火を通したいときは、0.5〜7mmほどに薄くするとよいでしょう。
斜め切りは断面が広く、火が通りやすい
輪切りでも焼けますが、斜め切りにすると断面が広くなります。そのぶん火が入りやすく、焼肉のたれや肉の脂もなじみやすいんです。見た目にも少し大きく見えるので、食べ応えが出ます。
切るときは、なすを横向きに置き、包丁を斜めに入れて一定の厚さにそろえます。厚さがバラバラだと、薄い部分だけ先に焦げてしまうことも。切り口をそろえるだけで、焼き上がりがぐっと安定しますよ。
食べやすさ重視なら半月形でもOK
大きななすをそのまま斜め切りにすると、ひと切れが大きすぎる場合があります。そんなときは、斜め切りしたものをさらに半分にして、半月形にしても問題ありません。
小さな子どもが食べるときや、ホットプレートに並べやすくしたいときにも便利です。ただし、細かく切りすぎると水分が抜けやすくなるため、ひと口で食べられる程度にとどめるのがおすすめです。
なすを切る前後の下ごしらえで食感が変わる
ヘタを落とし、変色しにくい状態で切る
まず、なすをさっと洗って水気を拭き、ヘタを切り落とします。ヘタの近くは硬い部分が残りやすいので、食べやすいところまで少し切り離すと安心です。
なすは切ったまま置いておくと、切り口の色が変わりやすい野菜です。焼肉の準備では、できるだけ焼く直前に切るのが理想。先に切っておきたい場合は、切ったらすぐに塩水へ入れましょう。
あく抜きは薄い塩水で短時間に
切ったなすは、薄めの塩水にさらします。目安は水1カップに塩ひとつまみ程度で、時間は5〜10分ほど。あく抜きと変色対策を兼ねられます。
長くさらしすぎると、なすの風味や水分が抜けてしまうことがあります。焼肉のように切ってからすぐ焼く料理なら、短時間で十分です。時間がない日は、塩水にさらさず、切ったらすぐ焼く方法でも構いません。
焼く前に水分をしっかり取る
ここは意外と大切なポイントです。塩水から出したなすをそのままホットプレートや網に置くと、水分が出て油がはねたり、表面が蒸し焼きのようになったりします。
キッチンペーパーで、切り口を押さえるようにして水気を取ってください。こすってしまうと表面が傷みやすいので、上から軽く押さえるだけで大丈夫です。水気を取るひと手間が、香ばしい焼き目につながります。

ジューシーに焼くための温度と油の使い方
最初は温まった面に置き、触りすぎない
ホットプレートや鉄板は、なすを置く前にしっかり温めておきます。温度が低いままだと、なすから水分が出続け、焼き色がつく前にしんなりしてしまうことがあるんです。
なすを並べたら、最初の1〜2分は何度も動かさないのがコツ。焼き目がつく前に裏返すと、表面がプレートにくっつきやすくなります。片面にほどよい焦げ目がついたら、裏返して反対側を焼きましょう。
油は薄く塗ると、肉の脂も活用できる
なすは油を吸いやすい野菜です。油をまったく使わないと、表面が乾いて硬く感じることがあります。一方で、最初から油をたっぷり入れると、吸い込みすぎて重たくなりがちです。
おすすめは、なすの表面に少量の油を薄く塗る方法。片面に刷毛やキッチンペーパーで薄く塗るだけでも、焼き上がりがしっとりします。牛肉など脂の多い肉を焼いた後なら、その脂をなすに吸わせるのもおいしいですよ。
焼きすぎず、両面に焼き色がついたら確認
なすは火が通ると、皮の色が少し落ち着き、中心がやわらかくなります。両面に焼き色がつき、菜箸で押して軽くへこむくらいが食べ頃の目安です。
ただし、切る厚さやなすの大きさによって焼き時間は変わります。厚めに切ったものは、焼き色がついた後に少し端へ移して中まで火を入れると安心です。焦げそうなときは、火力を下げるか、プレートの温度が低い場所へ移してください。

失敗しないためのなすの切り方と焼き方の手順
準備は「切る・さらす・拭く」の3段階
まず、なすを洗ってヘタを落とし、0.5〜1cm幅の斜め切りにします。切ったなすは薄い塩水に5〜10分さらし、取り出したらキッチンペーパーで水気をしっかり拭きます。
ここまでを焼く直前に行うと、変色や水っぽさを抑えやすくなります。焼肉の材料を早めに準備する場合は、切ったなすを重ねすぎないように並べ、乾燥しない程度にラップをかけておくとよいでしょう。
焼く順番は、なすを後半にすると扱いやすい
なすは肉の脂を吸っておいしくなるので、肉を何枚か焼いた後のプレートで焼くのもおすすめです。表面に薄く油を塗っておけば、肉の脂が少ない場合でもジューシーに仕上がります。
ただし、たれ付きの肉を先に焼くと焦げやすく、なすにも焦げが移ることがあります。たれ付き肉の後に焼く場合は、プレートを軽く拭くか、汚れの少ない場所を使ってください。塩味の肉を焼いた後なら、なすにほどよい塩気も加わります。
たれは焼き上がってからつける
なすを焼く前に焼肉のたれを塗ると、たれの糖分が焦げやすくなります。まずは油を薄く塗ってそのまま焼き、両面に焼き色がついてから、たれにつけて食べるのが基本です。
焼き上がったなすをたれにさっとくぐらせると、やわらかな果肉に味がしみます。ポン酢、塩、味噌だれ、薬味を添えたしょうゆ味などもよく合います。熱いうちに食べると、なすのとろりとした食感をより楽しめますよ。
焼肉のなすに関するよくある質問
Q. なすは輪切りと斜め切り、どちらがよいですか?
A. どちらでも焼けますが、焼肉では斜め切りが使いやすいでしょう。断面が広くなるため火が通りやすく、たれや肉の脂もなじみやすいからです。
輪切りは厚さをそろえやすく、見た目も整います。薄めに切って短時間で焼きたいときや、小ぶりのなすを使うときに向いています。
Q. なすは必ず塩水にさらす必要がありますか?
A. 必須ではありません。焼く直前に切ってすぐ加熱するなら、塩水にさらさなくてもおいしく焼けます。
切ってから時間が空く場合や、変色を抑えたい場合は、薄い塩水に5〜10分さらすと扱いやすくなります。さらした後は水気をきちんと拭くことを忘れないでください。
Q. なすが油を吸いすぎてしまいます
A. 油を入れすぎず、なすの表面に薄く塗る方法を試してみてください。プレートが十分に温まっていないと、焼き上がるまで時間がかかり、その間に油を吸いやすくなることがあります。
焼肉では、肉を焼いた後の脂を利用するのもひとつの方法です。脂が多すぎると感じたら、なすを置く前に余分な脂だけキッチンペーパーで軽く拭き取ると、重たくなりにくいですよ。
まとめ
焼肉でなすをおいしくする切り方は、0.5〜1cm幅の斜め切りが基本です。断面が広くなるので火が通りやすく、焼肉のたれや肉の脂もよくなじみます。
切った後は薄い塩水に短時間さらし、焼く前に水気をしっかり拭き取ること。そして、温めたプレートで油を薄く使い、両面に焼き色がつくまで焼くこと。この流れを守れば、外は香ばしく中はジューシーななすに仕上がります。
次の家焼肉では、まず1cm幅の斜め切りから試してみてください。肉の脂を吸った、とろけるなすのおいしさに、きっと驚くはずです。
