焼き鳥で「レバーにするか、ハツにするか」で迷ったことはありませんか。どちらも内臓肉ですが、栄養の得意分野やカロリー、食べやすさは意外と違うんです。
レバーは鉄分やビタミンAがとても豊富。一方のハツは、ほどよく脂があり、弾力のある食感とたんぱく質を楽しみやすい部位です。今回は、鶏レバーと鶏ハツを中心に、栄養の違い、食べるメリット、注意点、選び方までわかりやすく比較します。
レバーとハツの基礎知識をまず確認
レバーは鶏の肝臓、ハツは心臓
レバーは肝臓、ハツは心臓のことです。どちらも「きも」と呼ばれる内臓肉ですが、働きの違う臓器なので、含まれる栄養素にも個性があります。
レバーは、体内で栄養素の貯蔵や代謝に関わる臓器です。そのため、ビタミンやミネラルがぎゅっと詰まっているのが特徴。少ない量でも、鉄、亜鉛、ビタミンB群などを補いやすい食材です。
ハツは心臓なので、筋肉に近い性質を持っています。レバーほど濃厚な風味ではなく、独特の臭みも比較的少なめ。コリッとした弾力があり、内臓肉が苦手な人でも試しやすい部位だと思います。
味と食感にもはっきり違いがある
レバーは、なめらかでやわらかい食感と、濃いコクが魅力です。焼き鳥ならタレ、料理ならレバニラ炒めや甘辛煮など、しっかりした味付けとよく合います。
ただし、血のような風味や独特の香りが気になることもありますよね。牛乳や水に短時間さらす、血のかたまりを取り除く、生姜やにんにくを使うと、食べやすくなります。
ハツは、噛むほどに肉らしいうま味が出るタイプ。塩焼きや炒め物にすると、脂のコクと歯ごたえを楽しめます。レバーの食感が苦手なら、まずはハツから始めるのもおすすめですよ。
栄養価は「どちらが上」ではなく得意分野が違う
栄養価の高さだけで見ると、ビタミンや鉄を補いたいときはレバーが優勢です。一方、ハツはレバーより栄養素の数値が控えめなものの、たんぱく質や鉄、ビタミンB群を含んでいます。
つまり、レバーは少量で微量栄養素を補う食材、ハツは食べやすさと肉らしさを両立しやすい食材。目的や好みに合わせて選ぶのが、いちばん無理のない方法です。
鉄分・カロリー・ビタミンを数字で比較
100gあたりではレバーの鉄分が多い
一般的な食品成分の目安では、鶏レバー100gあたりのエネルギーは約111kcal、たんぱく質は約18.9g、鉄は約9.0mgです。対して鶏ハツは、100gあたり約186kcal、たんぱく質は約14〜15g、鉄は約5mg前後とされます。
| 項目 | 鶏レバー | 鶏ハツ |
|---|---|---|
| エネルギー | 約111kcal | 約186kcal |
| たんぱく質 | 約18.9g | 約14.5g |
| 鉄 | 約9.0mg | 約5.1mg |
| ビタミンA | 約14,000μg | 約700μg |
| ビタミンB12 | 約44.0μg | 約1.7μg |
数値は生の状態や部位、商品によって変わりますが、傾向はつかめますよね。鉄やビタミンB12を重視するならレバー、食事の満足感や香ばしさを重視するならハツが選びやすいでしょう。
レバーはビタミンAとB12が特に豊富
レバーの大きな特徴は、ビタミンAの多さです。ビタミンAは目や皮膚、粘膜の健康維持に関わる栄養素で、体の防御機能を支える働きも知られています。
また、ビタミンB12や葉酸も多く含まれます。これらは赤血球の形成や細胞の生産に関わる栄養素です。鉄だけでなく、鉄を利用するために関わる栄養素も一緒に摂れる点は、レバーのうれしいところですね。
ビタミンB2、B6、亜鉛も含まれているため、食事が偏りがちなときの栄養補給にも役立ちます。ただし、豊富だからこそ、毎日のように大量に食べる必要はありません。
ハツはカロリーがやや高めでも食べごたえがある
ハツはレバーより脂質が多く、同じ100gならカロリーも高めです。とはいえ、焼き鳥1本の重量は商品によって異なりますが、おおむね20〜30g程度。1本で考えると、カロリーの差を必要以上に気にしなくてもよい場合があります。
ハツには鉄や亜鉛、ビタミンB2なども含まれています。噛みごたえがあるため、少ない本数でも満足しやすいのがメリットです。
ダイエット中なら、タレをたっぷり絡めるより塩焼きを選び、野菜や汁物を添えるとバランスを整えやすくなります。カロリーだけでなく、食べる量と組み合わせを見ることが大切なんです。

レバーとハツを食べるメリットと注意点
鉄を補いたいときはレバーが有力
鉄は、血液中のヘモグロビンを構成し、全身へ酸素を運ぶために必要なミネラルです。不足すると、疲れやすさや息切れなどにつながることがありますが、症状の原因はさまざま。食事だけで判断せず、気になる場合は医療機関へ相談しましょう。
肉に含まれる鉄は、植物性食品に含まれる鉄より吸収されやすい「ヘム鉄」が中心です。レバーやハツを食べることは、鉄を補う選択肢の一つになります。
さらに、ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、柑橘類など、ビタミンCを含む食品と合わせると、鉄を利用しやすくなります。レバニラ炒めや、ハツの焼き鳥に野菜を添える食べ方は相性がよいですよ。
食べ過ぎに注意したいのはレバー
レバーは栄養豊富ですが、ビタミンAの含有量が非常に多い食品です。ビタミンAは不足だけでなく、長期間にわたる過剰摂取にも注意が必要とされています。
特にサプリメントや強化食品を利用している場合は、レバーを重ねて食べることで摂取量が増えやすくなります。目安としては、レバーを一度に大量に食べるより、少量を間隔を空けて楽しむほうが安心です。
妊娠中、とくに妊娠初期はビタミンAの摂取について注意が必要です。レバーを食べてよいか迷うときは、自己判断で量を決めず、健診先で確認してください。
生食や加熱不足は避ける
レバーやハツは、鮮度がよさそうに見えても、生食や加熱不足は避けましょう。鶏の内臓には食中毒の原因となる細菌が付着している可能性があり、表面だけでなく中心部まで十分に加熱することが大切です。
中心部の赤みがなくなるまで火を通し、使用したまな板や包丁、トングは洗剤で洗ってから十分に乾燥させます。焼き鳥店でも「レアで」と頼まず、しっかり焼けたものを選ぶと安心です。
レバーの栄養を取りたいからといって、毎日食べる必要はありません。主菜や副菜の一部として、ほかの肉、魚、大豆製品、野菜と入れ替えながら取り入れていきましょう。

目的別に選ぶ方法とおいしい食べ方
鉄やビタミンを重視するならレバー
鉄、ビタミンB12、葉酸、ビタミンAを効率よく補いたいなら、レバーが向いています。量をたくさん食べるというより、焼き鳥なら1本程度、家庭料理なら少量を副菜感覚で取り入れるイメージです。
下処理では、脂肪や血のかたまりを取り除き、流水で軽く洗います。水や牛乳に長く漬けすぎるとうま味まで抜けやすいので、臭みが気にならない場合は短時間で十分です。
加熱すると身が締まりやすいため、焼きすぎないのもコツ。ただし、中心まで火を通すことが大前提です。生姜、にんにく、ねぎ、味噌、醤油などを使うと、風味がまとまりやすくなります。
食べやすさや満足感ならハツ
内臓肉のクセが苦手な人、レバーの食感が得意ではない人にはハツがおすすめです。血のかたまりがあれば取り除き、縦に開いて内部を確認すると、下処理がしやすくなります。
塩、こしょう、少量のごま油で焼くだけでもおいしく、玉ねぎやピーマンと炒めれば一品になります。ハツは火を通しすぎると硬くなりやすいので、強めの火で表面を焼き、その後は中心までしっかり加熱しましょう。
カロリーを抑えたいときは、油を足しすぎず、タレの量も控えめに。噛みごたえを生かせば、早食い防止にもつながりやすいですよね。
購入時は色・におい・保存状態を確認
購入するときは、鮮やかすぎない自然な色で、強い異臭やドリップが目立たないものを選びます。パックが膨らんでいる、汁が多く出ている場合は避けたほうが無難です。
買ったら早めに冷蔵し、表示された消費期限を守ります。すぐに食べない場合は、使う量ごとに分けて冷凍すると扱いやすくなりますが、解凍後の再冷凍は避けてください。
調理の順番は、下処理、加熱、盛り付けの順に道具を分けると衛生管理がしやすくなります。栄養だけでなく、安全においしく食べ切るところまでが大事です。
レバーとハツのよくある質問
Q1. 鉄分を補いたいならレバーとハツ、どちらがよいですか?
鉄分量を優先するなら、一般的にはレバーのほうが多く含まれます。鶏レバーは100gあたり約9mg、鶏ハツは約5mg前後が目安です。
ただし、ハツも鉄を含み、食べやすく続けやすい部位です。レバーが苦手なら、ハツや赤身肉、魚、大豆製品などを組み合わせて、食事全体で補っていきましょう。
Q2. レバーは毎日食べても大丈夫ですか?
レバーはビタミンAが非常に多いため、毎日大量に食べるのはおすすめできません。特にサプリメントなどでビタミンAを摂っている場合は、重複に注意が必要です。
少量をたまに食べる程度にして、普段は肉や魚、野菜などさまざまな食品を取り入れると安心です。妊娠中や持病がある場合は、食べる量について確認してください。
Q3. レバーとハツはダイエット中でも食べられますか?
食べられます。鶏レバーは比較的低カロリーで、たんぱく質や鉄を含むため、量と調理法を考えれば取り入れやすい食品です。
ハツはレバーよりカロリーが高めですが、噛みごたえがあります。揚げ物や甘いタレを避け、焼く、炒める、野菜と合わせると、満足感を保ちながら食べやすくなります。
まとめ
レバーは、鉄、ビタミンA、ビタミンB12、葉酸などが豊富で、少量でも栄養を補いやすい部位です。一方、ハツはレバーよりカロリーが高めですが、弾力のある食感と肉らしいうま味があり、鉄やたんぱく質も含んでいます。
鉄分やビタミンを重視するならレバー、食べやすさや満足感を重視するならハツ。どちらを選ぶにしても、生焼けを避け、レバーは食べ過ぎないことを意識すれば、焼き鳥や家庭料理でおいしく楽しめますよ。
